沖縄県は熱帯・亜熱帯気候に属し、東南アジアと国境を接する地域にあり、諸外国からの観光客も多い。そのため、他地域とは異なる独特な微生物分布と感染症流行の様相を持つ。また、新興・再興感染症の流入にも注意が必要である。先端医学研究センター感染症分野はこれまで、呼吸器感染症、消化器感染症の起炎微生物等の病原性解明を目的とした研究、創薬、診断薬開発等に関する研究を行ってきた。今後は、臨床疫学的研究、環境ゲノム解析研究等を行う環境を整備し、沖縄県ならではの感染症研究を進めていく。次世代DNAシークエンシング、データ解析サーバーおよび解析プログラム群の作成など、研究機器・データ解析面での充実も図る。